Task-Based Learningとは?

Task-Based Learning (TBL) とは外国語学習に総体的にアプローチする学習法です。このアプローチは第二言語習得における学術的理論、研究に基づき、コミュニケーションの中で起こる偶発的学習に焦点を当てています。TBLは日本の教育界、特に大学等の高等教育機関で近年注目を集めている「アクティブ・ラーニング」で、下記にいくつかの指導原則をあげています。

 

1.    私たちは他者とコミュニケーションをとるために言語を使い、そこから言語を学んでいく。母国語も失敗や間違えを重ねながら学んでいくが、それは外国語でも変わらない。

2.    外国語学習者は全て違う形で言語を学んでいく。同じクラスの中にいたとしても、個人の知識、スキル、言語習得のスピードは異なる。

3.    以上のことを考えた時、教科書に書いてあることを全ての学習者が身に着ける、もしくは学ぶ必要性があるとは限らない。 

4.    逆に言語を学ぶ上ですでに持っている知識を活用し、より難しいやり取りに挑戦していく必要がある。これをすることによって、今持っている知識に欠けているものに気づくことができ、それを教師、又は同じく英語を学習するものに埋めてもらうのである。

5.    この発見のプロセスが長期における言語能力の向上につながっていく。しっかり意味を持って使われ、必要であった言葉は記憶にきちんと残る。

6.    このことをしっかり念頭に置いて作られた授業でのタスクが、「練習- 気づき- フィードバック- 修正」のプロセスをベストな状況で創り出します。

 

 

言語学習タスクとは?

 TBLではタスクとは:

 

1.    明確な目的又はゴールが定めてあるアクティビティ

2.    目に見える結果(成功であったか失敗であったか)

3.    4つの言語スキルのうちの全て、もしくはいずれかを使用する

4.    実際に生きた英語として使用されている意味を伝える必要がある

これらのタスクは現実に起こりえるシチュエーションを想定したタスク(例:友人にアドバイスをする)又は順序付け、比較、問題解決等といった認知過程を伴うものもあります。私たちが考えるタスクとは英語学習者の知識を広げ、再構築していく間断なきプロセスなのです。

 

 

TBLの違い

日本の多くの英語教育は教師中心に行われています。そこでは生徒個々人のニーズとは関係なく教師がプレゼンテーション、会話練習や語彙、文法理解のスピードを監督する手法が多く取られています。日本でよく見かける英語学習方法、暗記(ドリルや英語の日本語訳)や目的の定まっていないゲーム等は繰り返しによって学習することを強いていますが、英語に興味を持ち記憶に残るような内容にはなりません。これらの受け身の学習法では生徒のコミュニケーション力を上げることはできません。

 

TBLは違います。

 

TBLのクラスルームでは生徒が主役です。意味のあるコミュニケーションがタスクを追行する上でのツールとなります。そこで生徒は、タスクを完了するために必ず自分から行動する必要があります。自身の意図することを相手に理解してもらうよう挑戦することで、生徒は新しい言葉を学んでいくのです。教師はその生徒がタスクを完了するために、どのような言語に注意を払えばよいのかをサポートする役にすぎません。それは生徒自身が自分の意志で自由に決定を下すアクティブ・ラーニングなのです。

 

TBLのクラスルームで与えられるタスクは、新たな知識へのニーズを創り出します。そこで生徒は会話を自分から始める、質問をする、言われたことの意味の確認や誤解を解くといった英語での自然なコミュニケーション技術を学んでいくのです。これらはもっとも基礎的で必要不可欠な英会話のスキルであるにもかかわらず、日本の英語教育で多くの場合教えられていないことでもあるのです。

 

 

英語が初めてのお子様には…

まだ英語の知識が少ないお子様には、まずは語彙を増やすことに力を入れています。読み聞かせ、歌やゲームを通してのリスニングのタスクに焦点を当てています。様々な有意義なシチュエーションを通して英単語に繰り返し触れることによって、子どもたちが英単語を自然に覚えていくのをサポートします。語彙力が上がるのに合わせてスピーキングのタスクを導入していきます。

 

ここでもまたTBLの指導原則にのっとり、英語の反復練習を受け身でするのではなく、生徒自身が興味をもって英語を発見、挑戦できるような‘listen and do’(聞いて動く)、問題解決のタスクなどが入念に織り込まれた授業を行っています。小さい時からアクティブ・ラーニングを通して積極的に学ぶ姿勢を習得することができます。

  

詳しくは弊社のカリキュラム・ゴールをご参照ください。